【企業分析】富士通株式会社

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「富士通ってどんな企業なの?」
「日本のIT企業は世界でどれくらい強いの?」
そのような就活生のために富士通について企業分析を行いました。
SWOT分析や財務情報から富士通の今後にについて徹底的に解説を行います!
また、記事の後半では富士通の選考とその対策方法についても紹介するのでぜひ読んでみてください。

1.企業分析

この章では富士通の企業分析を行います。

ビジネスモデル・組織図の紹介からSWOT分析を行い富士通について徹底的に解説を行います。

この章は以下の節によって構成されています。

  1. ビジネスモデル
  2. 組織図
  3. PEST分析
  4. SWOT分析
  5. 業界の動向と立ち位置

(1)ビジネスモデル

富士通はICT分野において各種サービスを提供し、プロダクトの生産、電子デバイスの開発~運用までを総合的に提供するビジネスをおなっています。

富士通の上記のビジネスを遂行するため、3つのセグメントに分かれて事業を行なっています。

#1:テクノロジーソリューション

富士通の売上収益の約8割を担う事業セグメントで、主にITシステムの設計・アプリケーション開発・コンサルティングを行なっています。

一般的にはSI(システムインテグレーション)と呼ばれる事業で、富士通は国内SIerで最大手に位置しています。

富士通のITサービス事業は国際的にもNo.5のシェアを誇り、欧米・アジア・オセアニア等で幅広い地域でのサービスの展開に成功しています。

今後は収益率の高いテクノロジーソリューションサービスを主力に事業を発展させていく方針です。

#2:ユビキタスソリューション

富士通の売上収益の11.4%を担う事業セグメントで、主にパソコン・携帯電話の開発~販売までを行なっています。

携帯電話では「arrows」シリーズのや、高齢者向けのスマートフォンの開発を行なっています。

営業利益を安定して生み出すことができておらず、改善が必要な事業セグメントです。

#3:デバイスソリューション

富士通の売上収益の約8%を担い、主に電子部品の開発・販売を行なっています。

サーバー等のIT産業に欠かせない部品から、家電や携帯電話などの身近なモノに必要になる電子部品の取り扱いを行なっています。

(2)組織図

富士通は以上の4つの部門に分類されています。

部門 説明
海外リージョン アメリカ・アジア・オセアニア・日本・EMEIA(Europe,Midle East,India and Africa)の5リージョンにおけるビジネスを統制します
Japanリージョン 官公庁や病院・学校、社会インフラなどの国内中心のサービスを手がけます。
グローバルソリューション 国内外一体で製造・流通・小売り、インフラサービスを手がけます。

サービス軸で営業部門とSE部門が統合された新設の部署です。

システムプラットフォーム サービスプラットフォームビジネスを手掛け、社長直轄の下で運営されています。

(3)PEST分析

この章では、富士通のPEST分析を紹介します。

PEST分析とは企業の外部環境について分析する手法で、政治(Politics)経済(Economics)社会(Social)技術(Technology)の4つ要因を分析します。

4要因によって市場がどのように変化し、企業にどのような影響をもたらすかを分析します。

#1:政治(political)

富士通が政治により受ける影響は、米中対立で代表的なような各国の政治対立です。

特に海外に100点以上のデータセンターを有する富士通は、国際情勢を常に注視しグローバル展開のリスクを把握する必要があります。

各国が国内IT産業の保護を目的として海外との取引が鈍化すると売上に大きな影響をもたらします。

また国内でもシステム開発などで公官庁向けに強みを持っている富士通では、政府のIT政策がどのように進んでいくかは重要なポイントです。

#2:経済(economical)

富士通が経済によって受ける影響はIT業界の経済規模の拡大と言えます。

令和元年に総務省から発表された情報白書では、情報通信産業の市場規模が94.4兆円で全産業の9.6%を占めていることが示されました。

また、情報通信業の経済波及効果は約85兆円あると予想されており、市場規模とともに全産業中最大規模になっています。

いまだ成長段階である情報通信業は、今後世界経済の中心的立ち位置を確立することが予想されます。

#3:社会(social/cultural)

経済面と同内容ではありますが、世界全体でIT化が進んでおり市場が拡大することは富士通に影響をもたらします。

今後は、AI・ビッグデータを活用して様々なものがつながり効率的に動く社会が大きく変化します。

特に政府共同での大規模な計画も始動することが考えられ、IT業界の競争はさらに激化していきます。

また、IT・ビジネス人材に対する需要も増加することが予想され、企業の採用競争も激化することが予想されます。

#4:技術(Technological)

富士通はスピードの速いIT業界の技術革新によって大きな影響を受けます。

今後のトレンドはAI・IoT・ビッグデータの活用等があげられ、社会全体を巻き込んだ大きな変革起こると予想されます。

今後、そのような技術開発の競争が激しくなり、サポート体制や顧客の課題解決のためのコンサルティング能力も一層求められるはずです。

(4)SWOT分析

この章では富士通のSWOT分析を行います。

SWOT分析とは企業の内部の強み(Strength)弱み(Weakness)、企業の外部の機会(Opportunity)脅威(threat)について分析を行います。

4要因をもとに、課題を修正し今後の戦略を講じていくことができます。

#1:強み(strength)と機会(opportunity)

富士通の強みは「国内に安定した基盤を有している点」でしょう。

富士通はすでに国内No.1のITサービスベンダの地位を確立しており、信頼と実績を兼ね備えています。

公官庁・金融・製造など幅広い事業領域でシェアを獲得できているため、富士通が突然経営の危機に瀕することはないでしょう。

今後社会全体で大きなIT革命がおこると予想されるなか、日本国内で地位を確立している富士通は多くのビジネスチャンスを抱えることとなると予想されます。

#2:弱み(weakness)と機会(opportunity)

富士通の弱みに「顧客中心のビジネスモデル」であることがあげられます。

日本のIT企業の多くに言えることですが、多くのIT企業のビジネスモデルは自社で新ビジネスを開発するよりも、顧客の課題解決のためのシステム開発がほとんどです。

現在はITサービス需要が高いことから売上を伸ばすことに成功していますがが、新ビジネスの創出が求められるでしょう。

#3:強み(strength)と脅威(threat)

富士通の強みみに「サーバー製品が安定して売上を出せる」点があげられます

サーバー製品では国内トップのシェアを確保しており、世界的にも第9位のシェアを誇ります。

ITサービスではNTTデータ・NEC・日立製作所などの競合が多いため、安定した収益源が2つあるという点は強みになります。

日本ではサーバー需要は減少する見込みですが、新興国を中心に世界シェアを伸ばせる可能性があります。

#4:弱み(weakness)と脅威(threat)

富士通の弱みとして「グローバル戦略」があげられます。

前社長時から海外と国内売上高を同じにする目標が掲げられていましたが、海外売上高は全体の約35%にとどまっており、目標達成に至っていません。

また新社長も海外ビジネスに関して明確な計画を立てるに至っておらず、海外事業には不透明さが残ります。

(5)業界の動向と立ち位置

この章ではIT業界の動向と富士通の立ち位置について紹介します。

#1:業界の動向


引用:一般社団法人 情報サービス産業協会 「情報サービス産業 基本統計調査」

上図は情報サービス産業協会が発表している国内の情報サービス産業の売上高推移のグラフです。

情報サービス産業は「情報通信・提供サービス産業」や「ソフトウェア業」等に分類され、近年では増加傾向であることがわかります。

2019年度は新型コロナウイルスの影響もあり売上高が減少しましたが、今後も市場規模は拡大すると考えられます。

世界のITサービス市場も2017年から3年連続で成長しており、2017年では前年比4%、2018年では4.2%、2019年では5%と堅調な成長を見せています

特に世界のITサービス企業で第5位のシェアを誇る富士通は国内のみならず、海外の市場規模が拡大している点は重要になります。

#2:業界の立ち位置

富士通は多くのIT業界の多様な分野に参入を行っていますが、富士通の主な収益源となっているITサービスベンダ業界での比較を行います。

今回は富士通の統合レポート内で対比されていた以下の4社について見ていきます。

競合他社
  • 日立製作所:幅広い事業領域でソリューションを提供
  • NTTデータ:金融・公共分野向けのシステム開発力に強み
  • NEC:製造向けのシステム開発に強み。ネットワークやセキュリティに長ける
  • 日本IBM:外資系、営業利益率二強み

日立製作所は電気メーカーのイメージが強いですが、業界2位の売上高を誇ります

幅広い事業領域を活かして、様々な業界・業種に対して複合的なソリューションの提供を行えることが特徴です。

また大規模な企業体制によって実績・信頼を獲得していることも特徴です。

NTTデータは公官庁や金融向けの大規模システムで大きな強みを持つ国内3位のITベンダーです

富士通や日立と異なりメーカー系列ではないので、収益率が高くなっていることが特徴です。

NTTデータではおおよそ利益率6%以上を維持しているのに対し、収益性の低いHW(ハードウェア)事業も手掛ける富士通は5%以下となっています。

NECは主な事業にITサービスを置き、ネットワーク関連事業でも大きな強みを発揮しています。

特に製造・流通領域のITサービス事業では市場シェア2位を獲得していることが特徴です。

また、ネットワーク事業では5Gの展開とともにビジネスチャンスの創出が期待できます。

外資系である日本IBMは国内ITサービスベンダでは第5位に位置しています。

外資系企業として効率重視の経営が行われており、利益率は約10%以上が基本となっている点が特徴的です。

財閥系とのコネクションがないことなどから日本で売上高を伸ばせていない現状があります。

2.統計情報

この章では、富士通の統計情報と待遇評価について紹介していきます。

統計情報では、売上・純利益・総資産・ROAの4つの観点から企業分析を行います。

待遇評価では、社風や福利厚生などの内部情報を紹介していきます。

(1)統計

この章では、富士通の売上・純利益・総資産・ROAの統計情報について紹介します。

#1:売上と純利益

上図は富士通の売上と純利益を表した図で、2021年は予想売上・純利益です。

売上は減少傾向ですが、純利益は上昇傾向であることがわかります。

今までの「テクノロジーソリューション」「ユビキタスソリューション」「デバイスソリューション」の3本柱での経営体制から、利益率が良い「テクノロジーソリューション」事業への移行が進んでいることによって純利益の向上に成功しています。

富士通は電子機器メーカーとしてのイメージがありますが、海外メーカーの躍進によってパソコン・携帯電話の売上は低下しています。

#2:総資産とROA

上図は富士通の総資産とROAを表した図で、どちらも大きな変動はありません。

ROA=当期利益÷総資産であり、総資産からどれほどの利益が生み出されているかの割合を示します。

製造事業での営業利益率が低く、ITサービス業が利益の大半を担っている状況です。

昨年社長に就任した時田隆仁氏は富士通を「IT企業」から「DX(デジタルトランスフォーメーション)企業」に改革することを目標としています。

富士通が長年蓄積してきた様々な業種・業務のビッグデータを活用して新たな価値を生み出す計画をしており、この計画の下2022年度までに売上高3兆5千億円・利益率10%を目標としています。

事業構造を変革させて、現状の売上高を維持しながら利益率を向上させていいく方針です。

(2)待遇評価

この章では、富士通内部の待遇評価について紹介していきます。

#1:平均年収・年齢

平均年齢・年収は以下のようになっています。

平均年収 800万円
平均年齢 43.6歳

#2:福利厚生

富士通は日本最大のITベンダーとも合って福利厚生が整っており、交換をもつ社員が多く見られました。

特に、新型コロナウイルスの影響を受ける前から働き方改革の改善に取り組んでおり、フレックス制の導入やテレワークを推進したことが特徴です。

2020年7月には、テレワークを基本的な労働方法とする新しい働き方計画の方針を打ち出し2022年度末までにオフィス半減を目指すことを示しました。

Aさん
Aさん
大企業ということもあり、本社のオフィスが整っていることや、スポーツジム・保養所が利用できる点が素晴らしいと感じた。
福利厚生ポイント制度があり、年間2万円相当の支援を受けることができ、スポーツジムの会費や自主学習に活用することができる。

#3:社風

富士通の社風は個人の多様性が認められていることが最大の特徴です。

かつては体育会系の雰囲気が漂っていましたが社会の風潮から、女性登用や福利厚生の拡充が進んでいます。

昨年に社長交代を行なった影響から、世界のITサービス業界トップを狙うため社内全体の改革が進んでいます。

1年に1回の人権研修など、ダイバーシティを推進していることは感じられる。アメリカや北欧のIT業界のトップや、アジアの新興勢力と闘っていることにやるきを感じられる。
「とにかくやってみろ」を標語にものづくりの意識が強かった頃からは大きく変化し、パートナービジネスの1面ガ強い。
社員同士のコミュニケーションはとりやすく、気難しい上下関係などはない。

#4:仕事内容

富士通は主に以下の職種を求めています。

  • セールス&マーケティング
  • ソリューション&サービスエンジニア
  • ソフトウェア・ハードウェア開発
  • 研究
  • 事務

セールス&マーケティングの職務では、顧客の課題に対して最適な解決策を提案する業務です。

顧客の課題発見から始まり、社内のエンジニアと協力して企画を提案します。

ソリューション&サービスエンジニアの職務では顧客の要件を満たすシステムを形にする仕事を行います。

必ずしもエンジニア業務が多いわけではなく、進捗・外注管理等の管理職を行なうこともあります。

ソフトウェア・ハードウェア開発の職務では多種多様なのハードウェア・ソフトウェア製品を大学・研究機関と共同で開発することができます。

研究の職務では、基礎研究から始まり最新のソリューション・サービスの開発に至るまで多様な研究に関わることができます。

コーポレート職務では一般的な企業と同じように経理・人事等の会社経営のサポート業務を行ないます。

富士通全体の経営・ビジネスの成功を担うために専門的知識・スキルを駆使して業務を行うことができます。

#5:必要な能力

富士通は国内有数のIT企業ですが、選考時に特別な能力・資格が必要となるとはありません。

IT・デジタル人材が不足している背景もあり、マインド面を重視した人材雇用を行っています。

以下は採用ページにある3つの求める力です。

富士通の求める3つの力
  • 変わる力
  • 束ねる力
  • 受け入れる力

特に変化の激しいIT業界で、新たな技術・サービス・考えを積極的に取り入れ、既存の型を超えたモノを生み出せる人材を求めています。

当然、大手IT企業であるので語学力・IT関連知識を持っていることは大変有利になりますが必須能力ではないことを留意しておきましょう。

#6:人材育成

富士通では、社内で統一された学習環境を用意するよりも、各個人の学びたい内容を支援する点が特徴です。

社長交代の元、人材育成方針も大幅に見直され、「富士通で働くと、どこよりも成長できる」と思われるような体制を整えることを目標としています。

そのため、富士通では一律の学習体制が最小限にされ、各個人で学びたい知識・能力について選択して受講する体制を整えています。

また年に2万円ほど福利厚生に使用できる支援制度があり、書籍の購入などで、自主学習に役立てることができます。

3.採用概要

この章では富士通の選考フローや求める人材を紹介し、その対策方法を解説します。

(1)採用情報

富士通では以下の3つの採用コースを選択することができます。

3つのコース
  • スキルマッチングコース(学校推薦のみ):内定時に配属部署・職種を約束。
  • 通常コース(職種約束コース):内定時に職種を約束(職種には制限あり)。
  • 通常コース(OPENコース):内定後に面談等を経て部署・職種を決定。

コースによって内定後に希望する部署・職種につけるかが異なるため注意が必要です。

また、スキルマッチングコースは学校推薦のみですが、通常コースでは一般応募・学校推薦のどちらからでも応募が可能であることも留意しておきましょう。

採用人数 約300名
募集職種 セールスマーケティング

ソリューション&サービスエンジニア

開発・研究

コーポレート

募集学科 全学部全学科
募集対象 大学、大学院、高等専門学校を2021年3月卒業(修了)見込みの方
初任給 修士了:月給240,000円

大学卒:月給225,000円

高専卒:月給190,500円

勤務地 本社事務所(汐留)・川崎工場・ソリューションスクエア(東京)、関西システムラボラトリ(大阪)・研究所(川崎、厚木など)他、国内外全事業所
勤務時間 8時45分~17時30分(事業所により異なる)

(2)選考

この章では、富士通の選考フローと選考のポイントを解説します。

#1:選考プロセス

富士通の選考フローは3つの採用コースのどのコースを選んでも上図になります。

選考段階で希望部署・職種を問われる点は特徴的で、選択コースによって面接内で問われる内容が異なります。

学生は選考前に希望する部署・職種を決定する必要がありますが、富士通の採用HPに詳細な説明が載っているので参考にしてみてください。

学校推薦の方は一般応募よりも選考を省略することができるため、積極的に利用をしましょう。

#2:求める人材

富士通の採用HPでは以下の3つの力を求めていることを示しています。

求める人材
  • 未知なるものに対して、楽しんで取り組むことができる人
  • 志を持って、挑戦・探求し続けることができる人
  • 困難なことに対して、最後までやり遂げることができる人

IT企業である富士通では、知識・技術面で高いレベルで求められるイメージを持っている就活生も多いのではないでしょうか?

しかし富士通が真に求めるのは上記の3つの力であり、マインド面での要求が非常に多いです。

変化の激しい業界内で、困難な目標に挑戦し続け達成することのできる強いマインドを持つことを求めています。

また、富士通についてよく勉強していることも求められる条件です。

富士通ではHPでの企業紹介が優れており、定期的に自由参加型のイベントも開催しているため、就活生次第で富士通について詳しく調べることができます。

以上の3つの力と富士通に対する知識が重要なポイントとなることは注意しておきましょう。

#3:選考のポイント

先述したように、富士通の選考では富士通について詳細に知っていることが重要なポイントとなります。

製造やITサービズ業を手掛け、多様な業界と接する富士通について簡潔に説明を行うことは困難です。

どのような事業を行っているか、競合他社との違いは何かなどを詳細に答えられる準備をしておきましょう。

また富士通全体のことのみならず、各部署・職種はどのような業務かを理解することも重要です。

採用コースによって異なりますが、面接段階で積極的に志望部署・職種が問われる点は富士通の特徴です。

各部署の違いを知っておき、自分の行いたい業務の方向性を決めていおくことは必要条件です。

\富士通株式会社/

 

 

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